
写真・左が主宰者の『大内央』さん、右が著者の『生井俊』さん、その手前は受講者の『けっつ』さんです。
第8回ホスピタリティコミュニティカレッジが終わりました。
これから二次会なので詳細は追って
以下、アジェンダに基づいてレポート(2006/9/11)〜〜〜〜〜
イベント概要は先日の記事、『ホスピタリティコミュニティカレッジ(HCC)」に参加してきます』でご確認ください。
1.ディズニーランドのコンセプト教育
「みなさーん、こんにちわー!」
「もう少し大きな声で、こんにちわー!!」
そんなイントロでセッションがスタートです。
ディズニーランドの従業員は「マニュアル」でオペレーションするのではない。
↓
【目的】来場者(参加者)の「エクスペリエンス」(これまでになかった体験)を提供するために
↓
【行動規範】に則って、
・Safety【安全】 ← 何より大事。
・Courtesy【丁寧】
・Show【上演】 ← ここが照れくさい。(笑)
・Efficiency【効力】
↓
【手段】を講じる
・外界と遮断して、非日常にどっぷりつからせる
舞浜駅を降りたところから、BGMでディズニーの音楽を流す。
園内からは外界は見えないが、シンデレラ城は園内のどこからでもすぐ見える。
※視覚・聴覚や場合によっては触覚も使って演出し切る。
・アトラクションは定期的にイノベーションさせる。
・従業員のモチベーションはゲストが高めてくれるし、逆に下げてもくれる。
実は大したマニュアルは用意されておらず、理念の注入と日々のOJTが、従業員教育の根幹。
↓
そう言えば、スターバックスコーヒーもマニュアルのないスタイルでしたっけ?
まず理念・ポリシーを叩き込み、従業員の価値基準やマインドを一定レベルに引き上げてそれを進化させていく。
マニュアル中心で有名なマクドナルドなど既存のフランチャイズチェーンとは、こういう所で差別化がなされ、活きてくるんだなと思った次第です。
2.ワークショップ<相手の立場を考える>
実際の従業員教育カリキュラムにもあるロールプレイングを体験すべく、参加者を4つのグーループに分け、「迷子を発見したキャスト」というシナリオでロープレ大会。
実際問題として、迷子になったコドモは完全なパニック状態にあって、そうそう質問に答えてくれないものではありますが、こんなロープレを体験しているか否かでは、現場で迷子に遭遇した時の落ち着きが全然違ってくるでしょうね。
3.伝える技術<自分を知る・人と向き合う>
内容は差し障りありそうなので割愛しますが、“想いを伝える”ことの難しさや大事さについて、生井さんの体験を聞かせていただき、逸話それぞれ胸に染み渡りました。
4.ディスカッション・質疑応答
わたしの質問、「CSとESは両立するか?」には、熟考の上「そうだと思う」とご意見いただけました。
「最近のディズニーリゾートはサービスレベルが下がっているのではないか?」という投げかけに対しては、「ディズニーシーができて従業員数が倍になったことで、下がったというより薄まったのではないか?」という意見も出てましたね。
実はそこが肝なんじゃないかと思います。
キャストの時間給はいまだに900円ぐらいだそうです。
東京都心のマクドナルドで1200円という募集を見た記憶がありますが、もしそんなギャラの差を埋められなくなってきているのだとしたら、経営陣は相当気を引き締めて立て直しに掛からないといけないでしょうね。
二次会
ティーコーナーでホスピタリティ談義。以下割愛
課長007なりの総括
東京ディズニーランドは、わたしが高校3年生になった春頃のオープンで、なぜかそのオープン前の「お得意様招待デー」のような日に潜り込んでデビューしました。
それからビジネス界にデビューするまで10数回は遊びに行き、「オレもジャングルクルーズで働きたい!」などと考えたりしてましたが、元来「人込みが苦手」「並ぶのが苦手」「待つのが苦手」な性分ですから、今ではすっかり足が遠のいてしまっています。
そんな状況ですから、仕事で「イクスピアリ」の建設現場を訪問したことはあったものの、ディズニーシーには行ったこともなく、最近のサービスについては感想を述べられません。
もし、「サービスレベルが下がった」のが確かなら、社内外に対する「ブランドの低下」がその根本原因で、従業員へのコンセプト教育の徹底と継続の難しさが垣間見えてしまったんじゃないかと推察します。
戦略=“アタマ”で考えることは真似できるが、戦術・戦法=ヒトが“ココロ”で思い“カラダ”を動かすホスピタリティとサービスに、従業員満足と顧客満足の差が出る。
もう一つ、『Web2.0ミームマップ』に書かれていることの多くがディズニーランドに当てはまっていることに気付いてしまいました!!
「技術ではなく態度」 ← マニュアルではなく理念・ポリシー・フィロソフィー
「ロングテール」 ← ここはLTV(ライフタイムバリュー)と言い換えられる?
「永久にベータ版」 ← ディズニーランドは永遠に完成しない
「利用者が増えるほど改善されるソフトウェア」 ← イノベーションし続けるアトラクション
「モジュール化とゆるやかな統合」 ← まさしくテーマパーク
「ユーザーを信頼する」 ← お弁当・お酒は持ち込まないでね
「リッチなユーザー体験」 ← エクスペリエンス
「コンテンツ単位のアドレス特定」 ← ここは弱い?
「プレイ」 ← 演出・参加・上演
「ユーザー行動の意外性」 ← ランドとシーのリゾートと、イクスピアリやホテル群まで受け皿を用意して満足させる?
以上、こんなまとめ(気付き)とさせていただきとうございます。
9/20追記:重版おめでとうございます!
光栄にも著者ブログからトラックバックいただきました。
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ディズニーランドが大切にする「コンセプト教育」の魔法―ゲストにもキャストにも笑顔があふれる瞬間 | |
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BOOKデータベースより
「夢と魔法の王国」ディズニーランドを支え演出するスタッフ(キャスト)は、常に笑顔とホスピタリティにあふれた質の高いサービスをお客様(ゲスト)に提供する。なぜキャストたちはみな、あそこまで高い意識を持ち、優れたサービスができるのか。「きっと、細かい部分まで決められたマニュアルがあるのだろう」―しかしアルバイトの高校生キャストが目にしたのは、マニュアルによる教育ではなく、コンセプトの徹底と連日のOJT、そして絶え間ない改善だった。ゲストとキャストの両方ともとりこにする、ディズニー流「楽しさの提供」が生まれる秘密を、キャストの視点で明らかにする。
目次:
第1章 常に笑顔で意識の高いキャストが育つ理由(なぜ従業員のことを“キャスト”と呼ぶのか
ゲスト一人ひとりの一瞬一瞬を大切に考えて“ショー”を演じる
“プロ意識”を持った先輩たちの行動が新人を育てる ほか)
第2章 ディズニー流「ゲストの愛し方」はコミュニケーションが決め手(「あいさつ」ひとつでコミュニケーションが変わる
ゲストの目線に合わせるとは
ゲストはどこを見ているかを常に意識する ほか)
第3章 「夢と魔法の王国」はマニュアルではつくれない(ディズニーランドには接客マニュアルがない!?
マニュアルがないことの強み
ゲストからのコンプレインがサービスの質を高めていく ほか)
MARCデータベースより
プロとして演じきる、ゲストの笑顔を愛する、日々の改善を徹底する。ディズニーランドは意識の高いキャストが育つ「魔法の学校」だった! ディズニー流「楽しさの提供」が生まれる秘密を、キャストの視点で明らかにする。
社会人として大切なことはみんなディズニーランドで教わった―そうか、「働くこと」「教えること」「本当のサービス」ってこういうことなんだ! | |
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BOOKデータベースより
目次:
第1章 「働く」って、こういうことなんだ(ディズニーランドで働き始めたのは、ほんの軽い気持ちから
「怒る」のではなく「叱る」ということ ほか)
第2章 「教える」って、どういうことなんだろう(最初に受けた感動は絶対忘れないんだよ
教えないことが逆にトレーニングになることもあるんだ ほか)
第3章 「本当のサービス」って、なんだろう(“一握りの勇気”も大切なサービスなんだ
本当にお客様を大切に思うなら ほか)
第4章 テーマパークはいろいろなことを教えてくれる(自分のいっていた「サービス」って
本当の自分と直面させられる
一人ひとりにそれぞれのストーリーがある)
MARCデータベースより
「ミーティングとは話し合いでなにかを決めること。評論家はいらないんだ」。東京ディズニーランドのアルバイトを通して、ヤンキー少年が社会人として成長し、さらに企業の現場教育をするまでになった体験をまとめる。
あまりお話する機会がありませんでしたが、
2次会の詳細を見させて頂きに伺います。
以前私のチームにいたスタッフがディスニーでアルバイトしていたそうですが、お金なんかいらないほど楽しかったといっていました。自己成長と人のためにつくすという、使命感が満たされていたのでしょうね。
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まだまだ初心者ですので、また色々と勉強に来させていただきます☆
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