2011年05月07日

【書評】フェイスブックインパクトはFacebookプロモーションの解説本でもメソッド本でもない

書評なんていつ以来でしょう???<実は思い出す気なんてサラサラない

結論先に述べておくと、★★★★☆ ですから本ブログの賢明な読者さんはきっちり読んでおいてください。w


以上


P.S.
以降、例によって書評なんて大層なエントリーではなく課長007なりの読書メモですけど、読み始める前に目を通しておかれると役に立つ豆知識があるかもしれませんしないかもしれません。

フェイスブックインパクト つながりが変える企業戦略
フェイスブックインパクト つながりが変える企業戦略高広伯彦 池田紀行 熊村剛輔 原裕 松本泰輔

宣伝会議 2011-04-15
売り上げランキング : 861


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

目次
第1章 フェイスブックが人類の歴史を変える 池田紀行
第2章 フェイスブックが変える消費行動とマーケティング 池田紀行 
第3章 フェイスブックで実現するマーケティングコミュニケーション 熊村剛輔
第4章 フェイスブック先進国 アメリカ 松本泰輔 
第5章 挑戦する国内企業 原 裕 
    特別インタビュー
    フェイスブックがなかったらぼくらのブランドは存在しえなかった 
    佐藤俊介氏 (エスワンオー 代表取締役社長CEO)
第6章 結局、フェイスブックが話題になり、注目しておく理由はなんだろう?
      ~ソーシャルって何? フェイスブックはなぜインパクトなの? 高広伯彦


いきなりでアレで恐縮ですが、

まず最初に、この目次というか構成はイタい。

わたしが編集者ならこうする。

1.特別インタビュー:フェイスブックがなかったらぼくらのブランドは存在しえなかった
  佐藤俊介氏 (エスワンオー 代表取締役社長CEO)
2.フェイスブックで実現するマーケティングコミュニケーション 熊村剛輔
3.フェイスブックが変える消費行動とマーケティング 池田紀行 
4.ソーシャルって何? フェイスブックはなぜインパクトなの? 高広伯彦

ビジネス書であれば、小説のような起承転結ではなく結転起承の構成が好きです。

欠落したセクションは、なくてもいいです……

みんなが認知している企業・商品ブランドの事例、ましてやそれが海外(と言われているけどほとんどアメリカw)であればネット上のコンテンツで充分じゃないかなと。

さらに、書籍という長期ストック型のメディアに“最新事例”をやたらと載せる風潮は、サイトのキャプチャを貼るなどしてムダにページ数を膨らませたい編集サイドの思惑を感じてしまいます。

ちなみに、前段となる第1章は第2章=3.で包含できるでしょうが、一部見過ごせない個所があり、大事なところなので問題提起しておきます。

フェイスブックのアクティブユーザーは6億人である


これ、アクティブユーザー=月1回とかそれ以上の頻度でログインする登録ユーザーと理解されている日本(?)では、“登録ユーザー数(アカウント数)6億”って書かないといけないんじゃないでしょうか?

それでなくても最近はニールセン/ネットレイティングスの「ネット視聴率データ」で“利用者数”なんて表記がされちゃってるもんだから、「日本のFacebookユーザー数が700万人を超えた!」なんてデマが広まってしまうんです。

賢明なネットユーザーなら重々ご存知でしょうけれども、くれぐれも数字のマジックには惑わされないようにしましょう。

▼ソーシャルメディア=会員登録制サイトの“ユーザー数”の読み取り方
@↓訪問者数:アクセスログ解析上のVisit数
A↓登録ユーザー数:アカウント数
B↓アクティブユーザー数:月1回とかそれ以上ログインしているアカウント数

これを同じSNSのmixiとFacebookで比較するなら、こんな感じなんじゃないでしょうか?

        mixi  Facebook
訪問者数    1300万 700万
アカウント数  2000万 300万
アクティブ数  1300万 100万
※コンテンツ  限定  公開

mixiは会員限定サイトなので、訪問者数≧アクティブ数って見方ができますね。

一方のFacebookはTwitterと同様に公開コンテンツがメインなので、検索エンジン経由でのアクセスが相当数あることを忘れてはいけません。

なんなら試しに「facebook ferrari」でググってみてくださいな。

アカウント登録しているか否かに関わらず、カチョーが愛するFerrariの公式ページが閲覧できるはずです。

そしてここで、アカウント登録している人はFacebookの興味深い特徴を見ることができます。

・ログイン中 → 右サイドバーに広告が表示
・ログインなし → 広告表示なし

これ結構見過ごされていることなんですが、重要なことなんじゃないかな?

カチョーがFacebookに期待しているのは、

ユーザーが不要と感じた広告を拒否できること

これに尽きるんです。

広告主にとって、これほどターゲティングが研ぎ澄まされる媒体は他にあるんでしょうか?

Facebook広告は年齢・性別など登録ユーザーが設定した属性によってターゲティングでき、機能的にも他の媒体に比べれば手軽に出稿できる広告媒体です。

だからといって、「○○万回表示されましたぁー!」とか「○○回クリックされましたー!」とか、まったくコンバージョンしてないのに分母の数字だけドンドン増えていっても屁の役にも立ちません。

・ターゲティングマッチできない非登録ユーザーには表示されない
・ターゲティングマッチしたけど迷惑だとレスポンスした登録ユーザーには表示されない

こんなマーケティングコミュニケーションができることこそが、世界における「フェイスブックインパクト!」なのではないでしょうか?

買ってくれる顧客は有難い。ぜひ買ってくれた理由を聴いてみたい。

でもそれと同じぐらいかそれ以上に、自社を拒否した上で他社を選択した見込み客に理由を聴いてみたい。

まだそこまでのデータは開示されていないようではありつつ、そんなこと妄想だしムダな時間だって言われるかもしれませんけど、自社にイノベーションを起こしたいマーケターなら、いやそこまで大袈裟でなくても、グルインで寒いデータしか集められなかったリサーチャーや、広告のA/Bテストで苦労しているクリエイターだって、そんなデータが取れるメディアがあったら宝物になると思うんですけどねぇ。


ということで、

日本国内のセールス&マーケティング活動で今Facebookを使うとしたら、100万〜300万という限定的な母数でテストマーケティングができるチャンスだと思います。

例えるなら、iPad2がバズっちゃうような属性持ったユーザーが、群衆に埋もれない鮮明な形でウヨウヨ泳いでるんですよww

既に、新しいメディアには必ず先行して取組み始める自己啓発系やコンプレックス商材、スパムっぽいプロモーション屋の広告が目に付き始めているだけに、まともな商材をお持ちの企業は目立てます。

やはり、F1層は見事に少ない印象ですからM2狙いのメンズアパレルやホビー系などなど、このセグメントに合致する商材をお持ちの企業はぜひトライ&エラーを繰り返してみて、競合企業が持ちえないであろう知見をため込んでみてください。


そしてもちろん、グローバルマーケティングに取組んでいる・取組もうとしている企業は、6億人相手にズンズン攻めていってください。

世界が相手である以上、日本国内よりも格段に競争は激しいでしょうが、ネットを使った空中戦で現場の地上戦を支援することができるはずです。

特別インタビューを受けていた「SatisfactionGuaranteed(略称:SG)」のウォールに日本語で書き込むと、日本好きな海外の方からビシバシとリンク申請が飛んできますよ。


あと少し、おかしなバズり方をしているソーシャルグラフについて書こうと思ってたんですけど、長くなったんでここらで一旦筆を置くことにしますね。


【関連エントリー】
- 小売店・飲食店のオーナーは怪しいコンサルタントに金払う前にTwitter/ツイッターでつぶやいとけ
- 人間は皆、囲まれた集団ごとに異なるキャラを持つ生き物
- アメブロのアクセスログ解析ツールに表示されるPVに一喜一憂するようなマーケターにはなりたくない
- なぜ、newsingのブランドカラーは“赤”なのか?
- SNSは終わったって言ってる人
- [cu 招待]でググると、cu.yahoo.co.jpより上位でヒットするつぶやきが興味深い件
- 「インタレストマッチと広告の未来」 ブロガーミーティングに参加させて頂き、ありがとうございました
- SNS「frepa」の閉鎖を聞いたついでに「mixi」と「GREE」のユーザー属性などをチェックしてみた
- ソーシャルメディアの歴史
- 【セミナー】SNSはビジネスにどう役立つのか?
generated by 関連エントリーリストジェネレータ



フェイスブックインパクト つながりが変える企業戦略フェイスブックインパクト つながりが変える企業戦略
高広伯彦 池田紀行 熊村剛輔 原裕 松本泰輔

ソーシャルメディアマーケター美咲 新人担当者 美咲の仕事帳 Facebookブランディング マンガでわかるWebマーケティング ―Webマーケッター瞳の挑戦!― 先頭集団のダイレクトマーケティング 実践ソーシャル・メディア・マーケティング 戦略・戦術・効果測定の新法則

by G-Tools

■内容紹介
世界で6億人のユーザーが利用するフェイスブック。日本でもメディアが積極的にとり あげ、ユーザーが急増している。
こうした背景から国内企業でもフェイスブックへの取り組みが徐々に始まっているが、企業はフェイスブックをどのように活用できるのだろうか。さらに、継続的に取り組み、成果を上げるためには何が必要なのだろうか。戦略的活用の方法と考え方について、広告・マーケティング界のトップランナーが真正面から向き合った1冊。
国内企業最大規模のファンを誇るサティスファクションギャランティードを擁するエスワンオー佐藤俊介社長のインタビューも掲載。ノウハウ本にはないフェイスブックに迫る。
■内容(「BOOK」データベースより)
ユーザーが全世界で6億人を超えたフェイスブック。その勢いは衰えを見せず、世界中で広がり続けている。ミクシィ、ツイッターなど、日本でも人気のソーシャルメディアとは何が違うのか。そして国内ユーザーが増加する中、日本の企業はどのように活用すべきなのか。基本的な知識から、来るべき社会の考察まで、国内外のケーススタディもまじえ、広告・マーケティングのトップランナーたちが、フェイスブックに真正面から向き合い、その本質に迫り、ノウハウ本に書かれていないフェイスブックを語る。
■著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
高広 伯彦
コミュニケーションプランナー。博報堂、電通、グーグルを経て独立。マーケティングコミュニケーション企画を中心に広告業界の隙間を埋めるスケダチを設立。ソーシャルメディアに関しては、大学院時代からのメディアや社会学の研究の知見と、ネット普及初期からのオンラインマーケティング企画経験やバイラルマーケティングなどを手がけた経験を活かした企画を行っている。社会学修士
池田 紀行
1973年横浜生まれ。マーケティングコンサルタント、ネットマーケティング会社クチコミマーケティング研究所所長、バイラルマーケティング専業会社代表などを経て、企業のソーシャルメディアマーケティングを支援する株式会社トライバルメディアハウスを設立、代表取締役社長に就任。著書に『ソーシャルメディアマーケター美咲』(翔泳社)、『キズナのマーケティング』(アスキー新書)などがある
熊村 剛輔
1974年生まれ。早稲田大学卒業後、プロミュージシャンを経てIT業界へ。リアルネットワークス、コールマン・ジャパン等を経て、マイクロソフト(当時)に入社。2009年より同社の「ソーシャルメディアリード」として、ソーシャルメディアマーケティング戦略を確立させたのち、2011年2月よりバーソン・マーステラに入社し、リードデジタルストラテジストを務める
原 裕
1961年生まれ。中央大学卒業後、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル日本支社に入社、マーケティング業務などに従事。1996年、J.ウォルター・トンプソンのインタラクティブ事業会社トンプソンダイアログの取締役ジェネラルマネージャーを経て、1999年にメンバーズに入社。リレーションシップ・マーケティング・グループ執行役員。大手企業のウェブマーケティング業務支援を行う松本 泰輔
1986年大学卒業後、広告代理店でAEを経て1995年大学院入学のため渡米。1997年から、ニューヨークの広告代理店で米系・日系大手企業を担当。2001年KDDIアメリカ入社しマーケティングを担当。2005年独立し、Coast to Coast Marketing Services代表を務める。日系企業に米国のマーケティング最新情報の提供や米国市場分析などコンサルティング、ジャーナリズムの分野で活動中。米国在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
posted by 課長007 at 23:44 | 東京 🌁 | Comment(1) | TrackBack(0) | マーケティング | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 【書評】フェイスブックインパクトはFacebookプロモーションの解説本でもメソッド本でもない
この記事へのコメント
5月ですか・・・

このコメントを読んで下さるのだろうか

という不安にかられながら、書いております。


思うところあって、ブログを閉じます。


007様とは私がブログを始めた頃からの、
お付き合い。

私のブログを見つけて下さって、うれしかったのを覚えています。

そんな私も、いつの間にか、自分の父の会社とは言え、常務となりました。


一番初めにご報告したかったので、寄らせて頂きました。

ありがとうございました。
Posted by miemomo at 2011年10月07日 16:56
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/199800799
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリ
gooリサーチモニターに登録!



キーワードアドバイスツールプラス アクセスアップ・SEO対策・検索エンジン登録