2009年09月07日

「高卒の時代」大学を、本当に学びたいことのある大人が学ぶ場所に変えていくべし #senkyo

一つ前のエントリ』で予告した件、

▼戦略目標を達成するために必要な戦術・戦法とは?

次にエントリーする予定の『高卒の時代』で提言してみたいと思いますが、こと国家間競争における前提として、「リーダーたるアメリカや中国、ニッチャーの日本」と割り切る勇気=ポジショニングが必要なのかもしれません。



これまで、『東京あこがれ税』や『農協民営化』とか、個別の政策レベルで色々書いてきましたが、それもこれも「人材ありき」というところに行き着きました。

というのも、

先日お話しを聞いたあるコンサルタントが、「私は高卒ですが、周囲の学士や修士より成果を出してますよ。」的なことをおっしゃってて想起したネタです。

ただこのコンサルタントさん、競争の比較対象が間違ってる。

例えるなら、とある企業の社長と会計士が、事業成長への貢献度を競い合っているようなものだ。(なんか違うなw)

会計からマーケティングまでカバーする戦略コンサルタントなら、国家や企業の国際競争に着眼して欲しいものです。


で、

これからの日本では、高校を卒業したら、すぐ就職した方がよいです。

というか、国家の成長戦略を実現する手段として、高卒で就職することをスタンダードにしていった方がよいです。

もし学生側にお金が余っているなら、就職予備校としての短大や各種学校、あと、大卒でなければ開業できない仕事をしたい場合に投資してみるのはありでしょう。

そんな暇もお金もない賢明な国民は、高卒でどんどん就職しましょう。


▼日本国民の三大義務は、教育 > 労働 > 納税です

現代の日本は、若者の4年間を無駄に過ごさせる大学進学をスタンダードにしてしまっていることで、その間の労働と納税の義務を放棄させていませんか?

また、4年制大学を卒業した人材の労働生産性が高いかどうか、先のコンサルタントに言われるまでもなく、既に答えは出ているでしょう。

だからと言って、教育改革とか大学改革なんてやっていても無駄です。

学ぶ側にその気がないんですから。


▼早いとこ働いて、国民一人あたりGDPの向上に貢献せよ

日本の成長戦略を構築する際に設定してほしい目標として、「2015年までに、国民一人あたりGDPで、世界のトップ10に復帰する」なんてことをつぶやいてみたわたしですが、

国民一人あたりGDPを増やすためには、

・国民の数を減らす
・GDP総額を増やす

このどちらか、あるいは両方に手を打たなければなりません。

・国民の数を減らす
無理しなくても少子化によって人口減少社会に突入していますから、国民を戦争に送り込んだりする必要がなく安心ですね?

・GDP総額を増やす
問題はここです。これがいわゆる「国家運営上の成長戦略」として求められており、政党やシンクタンクに頑張ってもらわないといけないところですね。

ならば、遊んでいる国民=学生を減らす。これが第一歩ではないでしょうか?


▼労働人口・生産可能人口を増やし、現場で訓練する

「高卒の時代」を提言する根拠は、「労働人口・生産可能人口」すなわち納税者を増やすことです。

最近、ダイバーシティ:女性(特に専業主婦)の活用が手っ取り早い手段として注目されていますが、専業主婦が担ってきた育児・子育ての受け皿が必要なので、相応のコストが伴います。

でも、意味なく大学に進学している若者たちを労働市場に送り込むだけならコストをかけずに実現できます。

高卒を採用する企業側に「4年制大学卒以上」という学歴条件を提示させないよう、労働法制に罰則を設ければよいだけです。

そもそも、採用条件に「4年制大学卒以上」とあること自体が愚の骨頂で、資格要件と言うのなら「○○学の学士・修士・博士」といった具体的な条件を提示させるべきだし、採用側もそうするべきです。

そこがゆるフワだから、学生自身の目的意識も低く、学科を履修することよりも4年制大学に入学・卒業することが目的化してしまっている現状が起きているのではないでしょうか?

あと、企業側・現場側の課長からすると、未熟な新卒を雇うこと自体には常に不安が伴うものの、大卒と高卒の未熟さに差はないと断言できます。
※しいて言うなら、高卒=18歳に酒を飲ませられない点は緩和して欲しいかも。w

少なくとも、飲食や小売の現場など高度な専門知識を必要としない労働集約産業で外国人労働者を雇用している現実があるわけですから、企業側も大卒と比較して低賃金な高卒を受け入れる余地はあるでしょう。
※かといって、真っ当な外国人労働者を排斥してはいけませんよ。そもそも労働人口が減っているんですから。


▼大学はやる気のある学生だけを入学させ、教育の質を高めよ

大学には、専門家を育てる教育機関としての役割がある一方で、国家の競争力を高めるための研究機関としての役割があるはずです。

目的もなく大学に進学してくる学生に向けて、下手すると体育の授業など用意しておく必然性は極めて薄い。

教授たちが、意識の低い学生たちを指導することに割いている時間は、国家にとっての損失です。

学生は、大学で学んだ後にどうなりたいのか?何をしたいのか?

入学試験では、本人のビジョンを選別する要素への配点を厚くして、大学を狭き門にする必要があります。


▼大人の大学進学を保障せよ

「若者は3年で辞める」のです。

意味なく大学を卒業した彼らが、意図なく就職して3年以内に、はじめて問題意識を持つのではないでしょうか?

その後の社会人人生の中でも、何度も「勉強したい欲求」が生まれます。

そんな彼らの真剣な欲求を満たす場として、大学に真価を発揮させつつ、学びたい社会人が学んでいる期間中の所得を補償しましょう。

ただ、安易な離職を防止する意味で、学費は自己負担でよいでしょう。

それぐらい貯蓄できる、本気度の高い大人たちに学んでもらいましょう。

雇用側の企業にとっても、事業に貢献してくれている社員たちをリテンションさせるコストが軽減されますから、休職扱いにして固定費負担させないことと併せれば、大きなメリットがあるはずです。

大学側にとっても、産学連携のパイプ役に直結する社会人学生を受け入れるメリットは大きいでしょうし、また、社会経験を積んだ学生は、机上の空論に陥りがちな教授たちを現場感覚に触れさせる媒介となるので、教授たちのリテンションにも寄与します。


▼自民党・官僚の次は大学をぶっ壊すのだ

解体するのではありません。

いまの大学のメタボ体質を分解・統合して、存在価値を発揮しやすい状況を作ってあげるだけです。

新興国の学生が海外で学びたい大学として、日本の大学がランクインできるようにしてあげるのです。

ノーベル賞など、名だたる国際賞を受賞しやすいよう、研究に専念できる環境を作ってあげるのです。

そこに直接寄与できないであろう問題意識の低い若者たちに、「高校を出て大学に行くことはスタンダードじゃないから、遠慮せずに働いていいんだよ。」と、促してあげるのです。

所得税や住民税、健保・年金の保険料を少しずつでも若いうちから払わせてあげて、将来の月々の負担を軽減してあげるのです。

また、先進国の中で、教育への公的負担が少ないことをお嘆きの貴兄もご安心ください。

教育投資の総額は可能な限り増やす方向で、その受け取り手を、親のスネをかじる若者ではなく自立した社会人に変えるだけです。


どうでしょう?

手垢だらけで陳腐化した「教育改革」や「大学改革」とは視点の異なる、イノベーティブな提言だと思うんだけどなぁ...

...

..



On Off and Beyond: アメリカで働くのに修士は意味があるか
大雑把に言って、アメリカでは、学士は、日本の高卒+アルファ、くらいの価値です。修士を出てやっと日本での4大卒くらいの価値になります。アメリカの博士=日本の修士、って感じ。

じゃあ修士は意味がないのか?上の方程式を見て頂ければ明らかですが、あります。修士すらなかったら、ただの学卒ですから。さらにいえば、「学歴が評価」されるのは卒業して数年のみ。それ以降は仕事での実績がものをいいます。つまり学歴は「エントリーチケット」でしかありません。

アメリカに盲目的追従しないように心がけているわたしですが、大学制度だけは見習うべきところが多いように思います。


雇用悪化、国民全体で「自責の念」を(後) - 教育×マーケティング×Webの人、Z会寺西隆行の「和顔愛語 先意承問」
失業者のサポートは、国民全体でしなければいけないところもあると思います。
それは単に、就職口を斡旋する、というだけではなく、職に就けるように特定技能を身につけさせる教育をする、そもそも特定技能を身につけることも大事なんだと教育する…ということもサポートの一つ。

トップの大学を目指すZ会のポジションは、「高卒の時代」でも変わらないでしょう。
子どもとは思えないような問題意識を持って大学に進学してくれる大人な子どもたちは、どうぞ大学を活用してください。


J-CASTニュース : 学校教育に「民間の知恵」導入 教育の「ガラパゴス化」避けろインタビュー「若者を棄てない政治」第16回<最終回>/日本教育再興連盟事務局長・吉山勇樹さん
学校が競い合っていくことで「いい授業」が評価されることにつながるだろうし、日本は資本主義ですから、子どもに社会を触れさせるという意味でも、ある程度必要ではないか、と。いまは学校や親が敏感になりすぎている部分もあるんじゃないかと思います。

高校までであれば、この発想でよいのでしょうね。



中国がボーッとしててくれる今のうちですよ!w


<追記>はてブで見つけた関連ページ:

【PDF】第一生命経済研究所 新卒市場を変貌させる少子化の影 2006年?
20歳代前半の人口は、1994年の999万人をピークに2006年までには△26%(742万人)も減っている。若者の需要超過の状態は2010年代初頭にかけてさらに強まるだろう。こうした中では、新卒一括採用という形態の日本的雇用もまた変容を迫られていく。

大卒になることで無駄に初任給が上がったり、「こんな仕事じゃイヤ」みたいなギャップがあるんですよね。


【PDF】企業の「求める人材像」調査の結果について〜社会人基礎力との関係〜 2007年
今回の調査結果によると、9割以上の企業が採用・人材育成のプロセスにおいて「社会人基礎力」を重視しており、特に、「主体性」(約7割)や「実行力」(約8割)を求めている企業が多い。他方、「主体性」や「課題発見力」、「創造力」に関しては、自社の若手社員の能力不足を感じている企業が多く、企業側のニーズと現実のギャップがあることが明らかになっています。

そんなことは高校までに何とかさせないと。大学は就職予備校じゃないんだから。


【関連エントリー】
- 政治を都市・国家経営と考えれば世襲議員自体は悪ではなく恥
- 仕事とはゴミの山から宝物をみつけるようなもの
- 第六次産業とは1×2×3=6以上の価値を生み出す第一次産業の成長戦略?
- 内定取り消し=経営破綻という与信管理を学生側が身につけなければならない時代
- 雇用対策は、労働生産性や食料自給率などの国際競争力向上に寄与する施策を
- 加速する一方の東京一極集中を後退させることが内需振興という政策の第一歩
- ワークプレイスラーニング 2008「企業教育」の新たな役割をさぐる 2008/10/31(金)10:00@安田講堂
- 未来がないのはITエンジニアではなく、IT・SI業界の経営者たちだった件
- ITとは労働生産性を高めるための手段に過ぎない
- 優秀と有能、ときどき高学歴就職難民
- 学生と社会人の違い
- オフィスの中にオフィスではない環境を作る
- ミドルの学びを支援する
- 社会人の基礎力とは
- マネジメントとは
- ルネサンス2.0 デザインの時代
generated by 関連エントリーリストジェネレータ



消える大学 残る大学―全入時代の生き残り戦略
消える大学 残る大学―全入時代の生き残り戦略
おすすめ平均
stars子供の受験前に親は読んだほうが良い
stars大学を考えるきっかけに
stars丁寧な解説と提言
stars大学の教育活動の根幹を成すのが図書館
starsトップ校以外の大学人必読の書

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

■目次
第1章 消える大学と残る大学―大学の現況
第2章 受験生に選ばれる大学の条件―その大学の役割(ミッション)は何?
第3章 自分に合う大学をどう見つけるか―AOを正しく理解する法
第4章 学生にマッチした授業とは?―学部の壁という弊害と教員の教育力
第5章 大学に共通のシステム導入を―GPA無視の成績評価は水増しである
第6章 大学は学生のためにある―単位授業料・大学人のプロ意識・社会人入学
■出版社 / 著者からの内容紹介
大学は誰のためにあるのか!?
よい大学とは何か? 全入時代の大学に必要なのは、大学独自の役割(ミッション)と、学生にマッチした授業と、それを実現するための改革とそのための惜しみない努力。新しい時代の大学の姿を提言。
■内容(「BOOK」データベースより)
大学独自のミッションがない、未熟な大学経営、学部間の壁による弊害、教員と職員の対立…。権威とブランドにあぐらをかき、真の改革ができない大学は潰れる。新しい時代に生き残る大学の姿を提言。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
諸星 裕
桜美林大学教授。1946年神奈川県生まれ。69年国際基督教大学(ICU)教養学部卒業。70年渡米。71年ブリガム・ヤング大学教育学大学院・修士課程修了。72年カナダ・オンタリオ州矯正省勤務。76年ユタ大学・健康関連学群大学院・博士課程修了(学術博士)。77年ミネソタ州立大学機構のセント・クラウド州立大学教育学部准教授、教授、学部長代行を経て、89年ミネソタ州立大学機構秋田校学長。98年桜美林大学・大学院教授。99年同大学・教学担当副学長。現在、桜美林大学大学院・大学アドミニストレーション専修コース・教授。テレビ・ラジオ等でコメンテーターとしても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

posted by 課長007 at 00:20 | 東京 ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | マネジメント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする はてなブックマーク - 「高卒の時代」大学を、本当に学びたいことのある大人が学ぶ場所に変えていくべし #senkyo
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
カテゴリ
gooリサーチモニターに登録!



キーワードアドバイスツールプラス アクセスアップ・SEO対策・検索エンジン登録